1. 尺度の概要
PSQI(Pittsburgh Sleep Quality Index)は Buysse DJ et al. (1989) が開発した19項目の睡眠質評価尺度です。過去1ヵ月間の睡眠の質を7つの要素から評価します。総合スコアが5点を超える場合、臨床的に意味のある睡眠障害があると判断されます。
C1 / 1問
主観的睡眠の質
自分の睡眠の質に対する主観的評価(Q9)
C2 / 2問
入眠時間
床についてから眠りにつくまでの時間(Q2・Q5a)
C3 / 1問
睡眠時間
実際の夜間睡眠時間(Q4)
C4 / 計算値
睡眠効率
床上時間に対する実際の睡眠時間の割合(Q1・Q3・Q4 から算出)
C5 / 9問
睡眠の障害
夜間に眠れなくなる様々な障害の頻度(Q5b〜Q5j)
C6 / 1問
睡眠薬の使用
睡眠のための薬の使用頻度(Q6)
C7 / 2問
日中の機能障害
日中の眠気・集中力の低下(Q7・Q8)
2. 回答スケール
質問の種類によって回答方法が異なります。
| 質問 | 形式 |
|---|---|
| Q1 就寝時刻 | 時刻入力 (HH:MM) |
| Q2 入眠潜時 | 数値入力(分) |
| Q3 起床時刻 | 時刻入力 (HH:MM) |
| Q4 実際の睡眠時間 | 数値入力(時間) |
| 選択肢 | 点数 |
|---|---|
| 0:なかった | 0点 |
| 1:週に1回未満 | 1点 |
| 2:週に1〜2回 | 2点 |
| 3:週に3回以上 | 3点 |
| 選択肢 | 点数 |
|---|---|
| 0:非常に良い | 0点 |
| 1:かなり良い | 1点 |
| 2:かなり悪い | 2点 |
| 3:非常に悪い | 3点 |
3. スコア計算
各コンポーネントスコア(0〜3点)を7つ合算して総合スコアを算出します。
総合スコア = C1 + C2 + C3 + C4 + C5 + C6 + C7(0〜21点)
C1(主観的睡眠の質)= Q9 の回答値
C2(入眠時間)
Q2の分数スコア:≦15分→0 / 16〜30分→1 / 31〜60分→2 / >60分→3
C2合算 = Q2スコア + Q5a の回答値
C2スコア:合算0→0 / 1〜2→1 / 3〜4→2 / 5〜6→3
C3(睡眠時間)
Q4(実際の睡眠時間):>7時間→0 / 6〜7時間→1 / 5〜6時間→2 / <5時間→3
C4(睡眠効率)
睡眠効率(%) = 実際の睡眠時間 ÷ 床上時間 × 100
床上時間 = 起床時刻(Q3) − 就寝時刻(Q1)
効率 ≧85%→0 / 75〜84%→1 / 65〜74%→2 / <65%→3
C5(睡眠の障害)
Q5b〜Q5j の回答値を合計
合計0→0 / 1〜9→1 / 10〜18→2 / 19〜27→3
C6(睡眠薬の使用)= Q6 の回答値
C7(日中の機能障害)
C7合算 = Q7 + Q8 の回答値
C7スコア:合算0→0 / 1〜2→1 / 3〜4→2 / 5〜6→3
4. 判定基準
算出された総合スコアを以下の基準で判定します。
| 総合スコア | 判定 |
|---|---|
| 0〜5点 | 良好な睡眠 |
| 6〜10点 | 軽度の睡眠障害 |
| 11〜15点 | 中等度の睡眠障害 |
| 16〜21点 | 重度の睡眠障害 |
カットオフスコアは5点です。6点以上で睡眠に問題があると判断されます。
5. 注意事項
本スクリーニングはセルフチェックを目的としたものであり、医学的な診断を行うものではありません。
PSQI は過去1ヵ月間の平均的な睡眠状態を評価するものです。一時的な体調不良や環境変化による一過性の睡眠問題は、必ずしも慢性的な睡眠障害を示すものではありません。
睡眠の問題が継続する場合や、日常生活への支障が大きい場合は、睡眠専門外来・心療内科・精神科への相談をお勧めします。
本スクリーニングの結果は参考情報としてご活用ください。