Mental Disorders (DSM-5 Based)
DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)に基づいた精神疾患の分類と診断基準について学びます。
どのような疾患があるのかを理解しておくことも重要です。
各分類は詳細ページからさらに詳しく学ぶことができます。
精神疾患は、思考、感情、行動のパターンに著しい変化をもたらし、日常生活に支障をきたす状態を指します。これらは脳の機能に関わる医学的な状態であり、適切な治療とサポートによって改善が可能です。
世界保健機関(WHO)によると、世界中で8人に1人が何らかの精神疾患を経験しており、決して特別なことではありません。精神疾患は誰にでも起こりうるものであり、適切な理解と支援が重要です。
精神疾患は「気の持ちよう」や「甘え」ではなく、脳の機能に関わる医学的な疾患です。適切な診断と治療により、多くの方が回復し、充実した生活を送ることができます。
精神疾患の診断に用いられる国際的な分類体系
精神疾患の診断には、世界的に標準化された分類システムが使用されています。主要なものとして、アメリカ精神医学会のDSMと、世界保健機関のICDがあります。
両者は互換性を持ちながらも、目的が異なります。DSMは臨床診断に特化し、ICDは疾病統計や保険請求を含む広範な目的で使用されます。日本の医療現場では、診断はDSM-5を参考にしながら、診療報酬請求にはICD-10/ICD-11コードを使用することが一般的です。
Neurodevelopmental Disorders
発達期に発症し、個人的、社会的、学業的、職業的な機能に障害をもたらす一連の状態です。知的能力、コミュニケーション、学習、運動、社会的相互作用などの領域に影響を及ぼします。
Schizophrenia Spectrum and Other Psychotic Disorders
妄想、幻覚、まとまりのない思考や発話、異常な行動など、現実検討能力の障害を伴う精神病性症状を特徴とします。社会的・職業的機能に著しい影響を及ぼします。
Bipolar and Related Disorders
躁病エピソードまたは軽躁病エピソードとうつ病エピソードを特徴とする気分障害です。気分、活動性、エネルギーレベルの極端な変動が見られます。
Depressive Disorders
持続的な悲しみ、空虚感、興味や喜びの喪失を主な特徴とする気分障害です。エネルギー低下、睡眠障害、食欲変化、集中困難などを伴います。
Anxiety Disorders
過度な恐怖と不安、それに関連する行動障害を特徴とします。日常生活に著しい支障をきたし、回避行動が見られることが特徴です。
Obsessive-Compulsive and Related Disorders
繰り返される侵入的思考(強迫観念)と、それに対する反復的行動(強迫行為)を特徴とします。過度の懸念、繰り返し行動、身体への集中などが見られます。
Trauma and Stressor-Related Disorders
トラウマ体験やストレスフルな出来事への曝露後に発症する障害です。侵入症状、回避、認知と気分の変化、覚醒と反応性の変化などが特徴です。
Dissociative Disorders
意識、記憶、同一性、感情、知覚、身体表象、運動制御の正常な統合の破綻を特徴とします。現実感の喪失や自己感の変化が見られます。
Somatic Symptom and Related Disorders
身体症状への過度の注目、それに関連する思考、感情、行動を特徴とします。医学的に説明できない、または釣り合わない身体症状を訴えます。
Feeding and Eating Disorders
食行動の持続的な障害で、身体的健康や心理社会的機能に著しい障害をもたらします。体重や体型への過度のこだわりが特徴です。
Elimination Disorders
排尿または排便の不適切な場所での排泄を特徴とします。通常、発達的に適切な年齢を過ぎても症状が持続します。
Sleep-Wake Disorders
睡眠の質、タイミング、量に関する問題で、日中の苦痛や機能障害をもたらします。不眠、過眠、睡眠時の異常行動などが含まれます。
Sexual Dysfunctions
性的反応サイクルの障害、または性行為に伴う苦痛を特徴とします。欲求、興奮、オーガズム、疼痛の各段階での問題が含まれます。
Gender Dysphoria
割り当てられた性別と経験している/表現している性別との間の顕著な不一致を特徴とします。これに関連する著しい苦痛や機能障害を伴います。
Disruptive, Impulse-Control, and Conduct Disorders
情動や行動の自己制御における問題を特徴とします。他者の権利侵害、社会規範への違反、攻撃的行動などが見られます。
Substance-Related and Addictive Disorders
物質(薬物、アルコールなど)の使用または行動(ギャンブルなど)に関連する問題を特徴とします。制御困難、社会的機能障害、身体的依存が見られます。
Neurocognitive Disorders
認知機能(記憶、言語、実行機能など)の著しい低下を特徴とします。脳の疾患、損傷、機能不全によって引き起こされます。
Personality Disorders
広範で持続的な内的体験と行動のパターンが、文化的期待から著しく偏っており、苦痛や機能障害をもたらします。青年期または早期成人期に始まります。
Paraphilic Disorders
異常な性的興奮パターンで、著しい苦痛や機能障害、または他者への危害を伴うものです。少なくとも6ヵ月以上持続します。
Other Mental Disorders
他のカテゴリーに分類されない精神疾患、または他の医学的疾患によって引き起こされる精神症状を含みます。